竹垣には多くの形状がありますが、大きくは目隠しを目的として作られる遮蔽垣と、庭の中を仕切るという目的で作られる透かし垣の2種類です。古くからある形状のうち、遮蔽垣には「建仁寺垣」「御簾垣」「大津垣」「木賊垣」などが、透かし垣には「四ツ目垣」「光悦寺垣」「金閣寺垣」「龍安寺垣」などが代表的です。
お寺の名前が付いているものは、実際に京都の寺社で見ることができます。代表の矢倉は修行時代、竹垣を研究するためにだけに京都のお寺巡りをしていました。
最近は新しく竹垣を作る機会は大分少なくなりましたが、生の竹や丸太、縄が、時間の経過とともに風化していく様を見ていると、やはり日本人らしい趣を感じることができるのではないでしょうか?
きちんとした形式を守って作る竹垣には独特の雰囲気と美しさがありますが、これらの代表的なものだけが竹垣だというわけではありません。自由な発想で作る創作垣も、作る機会をいただければ、挑戦したいと思っています。
材料となる竹は、含まれる水分量などを調整するために、伐りだす時期と養生期間などが管理されています。最も良い品質とされる竹が入るのは、1月、2月の二ヶ月間です。つまり私たちが良い竹を使って竹垣の作製をできるのも、1月、2月だけです。
ぜひお庭の中に日本の文化を残していきましょう。
竹垣の作製写真です。竹垣の中でも最も基本的な形状の四ツ目垣です。まずは柱を垂直にたてこみます。
竹を組んでいきます。水平方向の胴縁と呼ばれる部分と、垂直方向の立子と呼ばれる部分を、シュロ縄で結束していきます。
仕上げに竹を磨いています。ここまでくれば完成はもう少し。でも最後まで気を抜かないように気をつけます。